『おお! ゆうしゃよ、しんでしまうとはなさけない・・・。』と言われるかどうかはともかくとして、勇者がコンシューマゲーム内のソロゲームの中でゲームとして存在が認められるもので、TRPGでは、かなり危険な存在となります。
実際、冒険者もかなり怪しいものですが。
勇者(銃刀法違反)は、断りもなく人の家に入り(住居不法侵入)、勝手に人のタンスやツボをあさり(窃盗および窃盗未遂)、あまつさえ入手の為にはツボを割り(器物損壊)、盗まれた住人には、『俺は勇者だ、勇者は(コマンドでできることなら)何をしてもいい』と、住人を脅し(恐喝)、「けっ、ろくなもん持っていないじゃねぇか!」と、住民に向かって言いそうな所業をした挙句、住人には大切な殆ど価値のないものまで取り上げ、売り払うという悪逆行為を躊躇いもなく行う人物です。
思い入れのある使い慣れた品など、結局中古って事ですから半値で買い叩かれ二束三文だというのに、決して被害者に返そうとは思いもしません。(第一、コマンドがない)
【人の物は俺の物、俺の物は俺の物】と、どっかで聞いたような台詞を言いそうな存在で、住民がおそらく日々の貧しい生活で入手した糧を奪っていくという、年貢の取立てよりも恐ろしい存在だったに違いありません。
同時に、住民は日々魔物の襲来や山賊供に耐え忍んでいる生活ですから、魔物に襲われたと思えばしかたない。と涙していたに違いありません。
その世界にもよりますが、当時の生活は苦しく、僅かな蓄えは、来年の収穫までの僅かな蓄財であり、そしてそれを失う事は殆どの場合、死を意味します。
貴方が何気なく行った住民の家で行った略奪行為で、その後、住人の娘は泣く泣く身売りに出された事が起こった事もあるのかもしれません。
このように、勇者により生活苦になって人生を誤った住民はかなりの数に上るでしょう。
まぁ、勇者が魔王を倒さなければ世界はもっと酷い事になっていたと思いますので、この際、結果論で勇者は必要悪という事になるかもしれません。
全ファンタジーRPG世界で勇者の被害をこうむった住人の数は天文学的数字に上るでしょう。(まぁ、魔物の被害はさらに上でしょうけれども)
勇者はこのように悪逆非道を行っても、結果的に成功を収めた成り上がりですが、成功を収めたからこそ、『罪に問われない(ちょっとまて)のであって、事を成しえない勇者は魔物に次ぐ災厄そのもの』だったりもします。
何せ魔王も倒されないので、魔物にも襲われるという二重苦が待っているのですから・・。
住民は、『魔物に襲われて死ぬか、勇者に略奪されて死ぬかどちらかを選べ』という究極の選択を強いられていたのかもしれません。
勿論、ゲームだからと、ゲームとしてみるとそういう略奪行為がゲームバランスに組み込まれていますから、しなければゲーム的に不利になるように設計されていますから、おそらくするのでしょうが・・・
普段ゲームで行っている行為・・ ホントにお前勇者か? という行動が多々ありませんか?
ちょっと視点を変えてみてみると面白いかもしれませんよ?
なお、TRPGでは勇者の意味がまったく違いますのでお気をつけて。
また、ジークスでは、冒険者、勇者供に上記の視点で判定されていますので、気をつけましょう。
どごぞのゲームよろしく、勇者のつもりで悪逆行為を働いて後で牢獄に入れられて後悔してもしりませんよ?